写真がたまっている。
4月の第一土曜日は、エリゼ美術館に行ってきた。(Musée de l’Elysée)
以前も書いたように第一土曜日はこの辺の美術館(や博物館)の多くがタダなので、お金をかけずに過ごすにはいい場所だと思う。(入館無料の日は州などによって違います)(プライベートな美術館は入館無料日はないです)
それで今回は久しぶりにエリゼ。
エリゼは写真専門の美術館。
前回来たときのことをあらかた忘れてたんだけど、展示品をみているうちに思い出した。
そして、写真(アート)ってなんでもありなんだな…っていうところに落ち着く。
展示されているものは前回とはまったく違うけど、いつも「えっ!」とか「これがっ!」っていうものがたくさんあって興味深い。
メインの”William Eggleston”(ウィリアム・エグルストン)のは(白黒からカラーへの移行時っていう)時代を踏まえれば、評価されたのもとてもよくわかるし、写真もおもしろいと思うのも多かった。
色褪せないカラーの技術はもちろんのこと。(そのdye-transferの工程の長さ(というか複雑さ?)に驚いた)
あと。
いまじゃだれだってカメラを持ってて、フィルムとかも気にしなくてよくなって、ほんとになんでも撮影するのが普通だけど、カメラがいまよりずっと特別なものだったあの時代に「日常を撮る」っていう行為はものすごく斬新なことだったのではないかと思う。
相当にショッキングな行為だったはず。
それはEgglestonが始めたっていうわけではなくて、自身も影響を受けてたわけだけど、まさにストリートフォトグラファーの先駆者みたいな感じ。
「えっ!」っていう写真はEgglestonのものではなく、地下に展示されていたものです。(前回もそうだったように思う)
その…なんていうか、この写真が評価されていることがとても理解しづらい写真っていうか。
あたしにはたぶんそのアートを感じるハートがないのだと思う。
前回(数年前)にみた写真で、「アラブ家庭のものすごく散らかった居間」のどこがいいのかわからなかった。
(その展示場所に行くまですっかり忘れていたとはいえ)その写真自体をまだ覚えてるっていうことは、なにかしら(感じるものが)あったのかもしれないけど。
もちろん理解不能写真は一枚だけなどということはなく、たくさんあった。(今回もね)
それで、先に書いたような「結局なんでもいいんだな」という妙な安堵感に行き着く。
写真ではわかりにくいけど、美術館から出てくると土砂降りでした。
ジル君が走って車まで傘を取りに行ってくれたので、濡れずにすんだ。(ジル君は濡れたけどね)
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